家族価値 ― 「利益共同体である会社」としての家族価値 = 経営理念
家族価値とは、心理学者アドラーが提唱している概念で、家族が共有している価値観のことを言い、家族の理想、家族の目標です。分かり易くいうと、その家族が大事だと思っているもの、こうあって欲しいと願っていることです。家族価値は、主に両親が決定します。両親が一致して重要と認めるものも家族価値ですが、両親の意見が一致していなくても、常に議論の主題になっているようなことがあれば、それも家族価値です。“親の背中を見て子は育つ”といわれるように、『親の言動』が家族価値を体現していると言えるでしょう。
家族価値の具体例としては、経済的価値:金銭、財産、社会的価値:地位・名声・学歴・世間体、身体的価値:健康・運動能力・肉体美、行動上の価値:正直・勤勉・礼儀・信義、性格上の価値:従順・思いやり・優しさ・忍耐などが挙げられます。
前向き・肯定的な家族価値に素直に従う子供は、良い価値観を自分のものとして確立します。反抗する子供は家族価値を「蹴飛ばし」ます。警察官の子供が法に触れる行為をしたり、教育者の子供が学校を退学になったりする例は珍しくありません。
皆さんのご家庭の家族価値はいかがでしたか?!そして今 親の立場にある方はどのような家族価値を築かれようとしていますか?! 人それぞれにあるべき姿、理想像は異なりますが、コモンセンスが根底にあって、芳ばしい香りを放つものだと素晴らしいですね。 私は長州・山口の普通の農家に育ちました。両親は『金銭や財産に執着することなく、地位・名声がないことを嘆くこともなく、一方で正義感や使命感を重んじ、プライドを大事にし、一所懸命に働く』家風でした。また、『厳格の中にも家族の優しさ・暖かさ』などが一杯ありました。両親から口うるさいくらいに何度もなんども聞かされた言葉は、『人に迷惑をかけるなよ!』『人から後ろ指を指されるようなことをするなよ!』『人の役に立つ人間になれよ!』であり、決して「偉くなれ!」とか、「金儲けが上手くなれ!」と言われたことはありませんでした。格好を付けて言えば、これが私の育った家の家族価値ということになります。
前述の家族価値と同じように、会社にも家族価値といえる経営理念や企業文化、社風があります。「理念や組織」を縦糸とし、「ご提供する商品・サービスや心」を横糸とする私たちの企業活動が、『お客様のビジネスに貢献し、社会に貢献し、社員と家族の人生を豊かにする』香り高い成果を紡いでいくことを私たちは目指しています。謙虚で誠意ある行動と高い技術力をもってお客様に貢献し、誠実、素直、一所懸命を貫いて、『お客様や社会からの信頼』を増すことが会社の持続的発展に繋がって参ります。
会社は大きな家族ということもできます。しかし、生まれも育ちも異なり、様々な価値観や異なる行動様式をもつ多くの人が集い、一つの利益共同体を形作っているのです。多くの人の生き様があり、人生があり、ときにはぶつかり合いがありながらも、団結し 一致協力して良い成果をもたらすものにしていくには、家族構成員としての皆さん一人ひとりが努力して戴かなければなりません。利害や異なる価値観、異なる主張は経営理念の元に統合・収斂され、企業文化、社風などが“阿吽の呼吸”のように包み込んで居心地の良い家族=会社を造り上げていくことになるのです。『活力と連帯感』に満ちた暖かな企業風土の上に、『基本と正道』を貫くという節度ある行動をし、正義感と使命感をもって、多くの善をなす存在であって欲しいと願っています。これらが、この会社にいてよかった!という安心感やプライドに繋がり、自身の成長と会社成長の原動力になります。常に、お客様や社会に対して 『絶対に迷惑をかけない!』『後ろ指を指されるようなことはしない!』『人の役に立つ存在になる!』ことを念頭において戴きたいのです。
働楽グループは常に高い志を追い求め、前向き・肯定的な価値概念を共有して、切磋琢磨して立派な企業人として成長し、豊かな人生を送って欲しいと願っています。皆さんの人生の基盤ともいえる会社を、皆さんと一緒にさらに発展させて参りましょう!!