仕事をしたいから生きている (96歳現役映画監督 新藤 兼人さんの言葉)

 「仕事をせずに楽に生きていくぐらいなら生きている意味がないと私は思います。私は今、仕事をしたいから生きています。仕事をしてお金を稼ぐことは、妥協が許されないし、厳しいこと。それは誰だって同じことです。
 例えば農業は厳しい労働ですが、それをしているのは美味しい米をつくるという良い結果のためではないでしょうか。結果が出れば何かをやり遂げたという達成感を味わうこともできます。仕事は、生きるためにしなければならない辛いことではなく、楽しいからするものというのが私の考えです」  「仕事をしているからこそ人生に対する執着心がある」と、96歳になっても作品を撮り続ける新藤監督のことばには重みがあります。

 私よりも1.5倍よりもさらに長く生きてこられて、沢山の立派な仕事をされてきた大先輩のことばと、当社の社名の由来とは根本が同じと言ったら失礼かも知れませんが、表現上は奇しくも同じものになっています。
 “一流の技術者/一流の企業人を目指して努力し続け、課題・難題から逃げずに目標を達成したときの達成感、充実感を味わい、やがては仕事をすることの喜び、働くことの楽しさを味わえるはずだ、ぜひそうなって欲しい”と呼び掛けているのが、『働楽』の語源です。
 私は仕事が大変だとか、苦痛だとか感じたことは久しくありません。「自分の前に解決できない問題は一つもない」というのが私の信念です。一瞬、“参った!”と感じるような問題も間々ありますが、周囲の人と議論を重ね、知恵を出し、格闘を繰り返す中で答えや方向感が示されます。
 お客様に対しても、徹底的に誠意を尽くし、意を以ってご説明すれば必ずご理解して戴けると信じております。 これらは私の何十年にも及ぶ仕事の積み重ねの中で、沢山の経験や体験をし、(自分では)限界とも感じるような苦労を繰り返し、試行錯誤と思考から得た信念です。

 今年に入り、当社を取り巻く経営環境は一層厳しさを増しており、皆さんの置かれている状況もさらに大変になっていると思いますが、このような時こそ組織を強くし、自分自身を磨く好機と捉え、ひるむことなくチャレンジし、現状打破・危機突破能力を磨いて下さい。
 強い意志や志は決して本人が持って生れた資質ではありません。何を成そうか? 如何に達成しようか! と一生懸命に考え、試行錯誤を繰り返し、物事を成し終えた結果、生れてくるものです。自分に与えられた使命や責任を真剣に全うしようとしたときに身に付くものです。決して自分には出来ないと諦めてはなりません。意志の強さや志の大きさは、自分に与えられたミッションや責任にどれだけ真摯に応え続け、努力を重ねるかに比例します。
 「成功するまで諦めない!」をIT働楽研究所社員のDNAとして、各人が自信と誇りを持って逞しく生き抜いて下さい。
 会社は人間的成功を支援する器である!! 
 当社は絶対に潰れない会社です。皆さんが存分に働ける環境を提供し続けたいと思っています。全社員一丸となって、共に実現して参りましょう。

 『仕事をしたいから生きている』との新藤兼人監督の力強い言葉をエネルギ-にしたいものです。 

2009年3月