社長の思い

イノベーションなくして成長なし! 成長なくして企業存続なし!!

 「マップル」でおなじみの地図の昭文社と地図データのゼンリン、10年前の利益は両社ほぼ同等であったものが今やゼンリンは昭文社の6倍の好業績を誇っています。当時の地図帳の販売はかなり高収益で安定していたものの、手書きの地図作成職人が引退して地図が作れなくなることに危機感を持ったゼンリンは電子化に踏み切った結果、格段に効率化できたばかりでなく、カーナビやスマホなどでの利用技術革新と相まって「新たなマーケット」の創出に成功しました。業務改革のために取組んだイノベーションが、低迷する印刷業界を尻目に飛躍をもたらした好例と言えるでしょう。
 富士フィルムとコダックの場合、イノベーションに成功した富士フィルムは短期間で業績を2倍に伸ばしたのに対し、一方のコダックは対応が後手に回り 完全に会社が消滅してしまいました。環境の変化に対応した新しい価値を創造していかない限り、企業は生き延びることができない事例として皆さんも先刻ご存じのことと思います。  富士フィルムのみならず感度の高い企業は環境変化を察知して常に改革に取組んでいます。

 すべての商品やサービス、技術、市場、流通チャネルには寿命があります。すべての事業には『立上げ⇒成長⇒成熟⇒衰退』というライフサイクルがあります。これに他社競合や他の外部要因が加わると、状況はさらに厳しいものになることを覚悟しておかなければなりません。
 また、人口減少・高齢化の進展は総需要の縮小と需要構造の変化をもたらしますが、このような中でも需要が伸びる分野があります。ヘルスケア・医療分野は確実に伸び、製品提供のサービス化が進展し、人的活動支援型のロボットやITサービスはニーズが拡大します。

 我が働楽グループの基幹事業である情報インフラの設計構築やソフト開発事業は成熟期にあり、今日現在は引合いも多く好調と言えますが、今後 クラウドやSDN(Software Defined Network)、タブレット・アプリなどにより、影響を受けることになります。高度化する技術要求に応え、サービスの提供形態、仕事の進め方などのイノベーションを図ることが必須になります。 社員の皆さんの叡智とパワーを結集して、成長戦略を描き、実践していきたいと願っています。グループ全体では、いきいきメディケアサポートを中核としたヘルスケア事業の拡大、海外事業の本格化、自社ソリューションの創出などの取組みを進めて参りますが、提供しているサービス内容に改善の余地はないか? 業務の進め方や開発方法を工夫できないか!? などの観点で小さなイノベーションの積み重ねも大事なことです。

 このようにイノベーションというのは難しいことでもなく、大それたことでもありません。決して臆することはありません。例えば、小林製薬のキャッチコピー『あったらいいな! を形にする』精神で取り組めば良いのです。
 胸のすくような面白い話として、Fedexの産みの親の逸話は実にあっぱれです! 今から40年以上も昔、イエール大学経済学部で、「全米150都市のすべてに翌日までに宅配をするには何機の飛行機が必要か?」宿題が出されました。お互いの都市間に飛行機を飛ばすと2万機以上必要になるのだが、彼は「149機あればよい。一つの都市に夜12時までに荷物を集め、そこから自分の都市の荷物をピックアップして翌朝までに戻れば良い」と主張(ハブ&スポークの考え方)。担当教授は彼のレポートを酷評したが、彼はこの発想をもとに7年後に『Fedex社』を興したとのことです。
 これは技術革新かと問われれば、やはり違う。だが間違いなくイノベーションであり、全く新しいビジネスモデルを作り上げた訳です。イノベーションは技術革新だけではなく、新しい製品・サービス、生産方式、市場、原料、組織といった要素を組み合わせて実現できるのです。

 右肩下がりの時代、変化の激しい時代にはイノベーションなくして成長はないと思います。逆に変化の激しいときは好機だと捉えて、イノベーションを実践して会社成長に繋げる心意気でチャレンジしていきましょう。成長なくして会社存続はないと私は思っています。  21世紀を通じて発展する企業、それは環境の変化に対応して絶えず新しい製品や価値を産み出すイノベーションする力と企業文化を持った企業である!!社員の皆さん、強い意志とあきらめない気持ちをもって前進しましょう。

2013年12月